Amerikkka's Most Wanted

今回のイラク問題。実はアメリカでは大きな関心を集めていなかったって話もあるんですよね。さすがに開戦してからはそうではないみたいだけど、つい1週間くらい前までは米3大ネットワークのニュウスでも必ずしもトップ項目ではなかった。


これは日本でもそうだけど、結局イラクって僕らの世界からあまりに離れすぎてるんで、ピンと来ないんでしょうね。それにこの問題は石油利権、民族、宗教といった複雑な問題が絡み合っていて非常に分かり難い。実際のところイラク問題について明確な意見を持ってる人って少ないんじゃないかな。


じゃあ、何故今これだけイラク情勢に世界が関心を寄せてるかといえば、それはこの問題が「イラク問題」である以上に「アメリカ問題」であるから。


イラクについては良く分からないけど、アメリカについてはみんな関心がある。逆にアメリカで「イラク問題」があまり盛り上がっていないのは、アメリカには「アメリカ問題」が存在しないからかもしれない。


アメリカは建国以来、自分達の信じる「自由」は自分達自身の手で守るというシステムを作り上げてきた。事実国際連合には参加しなかったわけで。今のアメリカの軍隊も、いつ何処の国が責めてきても対抗出来る国力を維持してるわけで、端から国際協調による平和維持の必要性を感じていないということも出来る。自分達が強ければ、誰も攻めてこないわけだから。


今回の問題の根底にある部分はここなんだろうなと思う。アメリカ大統領の最大の関心事は世界の世論ではなく、アメリカ国内の世論で、それが世界を動かしてる。そしてアメリカ人は基本的に世界に対してそれほど興味を抱いていない。