いごっ走


高橋尚子アテネ五輪のマラソン代表から漏れたとかで、報道が物凄いことになってますね。あれだけネームバリューがある選手になるとスポンサーだとか当て込んでた宣伝効果とか色々大変なんでしょうけれど、前日にせっかく激走したのにまるでサッカーで言うところのUAEバーレーン代表のように扱われている土佐さんって人はなんだか気の毒な感じです。名前が名前だけにとんだ噛ませ犬。


しかし僕は素人でマラソンに殆ど興味が無いので良くわからないのだけど、なぜ代表を3人選ぶのに選考レースが4つあるんですかね。各種報道で「選考基準が不明確だ」といった指摘を幾つか見たんですが、基準以前の問題として選考母体が極めて明確に不自然であるような気がします。


こういう場合、当然陸連側が「協議しなければ結論が出ない」というシステムを維持する為、意図的に選考必要人数と選考レース数を一致させていないと見るのが一般的な物の見方でしょう。小学生でもわかる、大人社会の仕組みというやつです。


だとしたら、その善悪はさておき、この結果の前で「選考基準が不明確だ」と大声で指摘することが「この商品、税込と税抜で価格が違うんです!」と騒ぎ立てることと一体何処が違うのか、僕には良くわかりませんでした。


しかし4年という時の流れは偉大なものですね。シドニー五輪での金メダル直後、4年後のアテネでも向かうところ敵なしだと思われた高橋尚子が選考から漏れる日が来るとは。


高橋尚子だけに絞ると見え辛いですが、当時「高橋尚子の遠い親戚」であるとして多少話題になった、同じ年のノーベル化学賞受賞者、白川英樹博士を覚えている人がどれだけいるか、と話を置き換えれば、時間の経過が見え易いかも知れません。


ちなみに、2003年度のノーベル化学賞白川英樹博士は選ばれていません。過去の実績を選考基準に反映しない、非常に不明確な賞ですね!ノーベル賞って!