A Clockwork Orange

「この映画のタイトルをもじったサイトをやってる身としては観とかなきゃいかんだろう」。ということで、自称映画通(ウソ)、恥ずかしながら今更だけど観させていただきました。


30年以上も生きてきて「今まで一体何を観てきたんだろう?」。
そのくらいの作品だった。


キューブリックといえば、僕はリアルタイムで『フルメタル・ジャケット』を劇場で観たんだけど、この映画だって確かに面白いとは思ったけど、世間で絶賛されてるようなキューブリックの「素晴らしさ」みたいなものは良く分からなかった。正直『プラトーン』の方が「全然いいじゃん!」とさえ思ってた。


だけど、この人は「戦争がどうのこうの」って人じゃないのね…。そのもっと奥にある人間が本来持つ「暴力性」みたいなものが作品のテーマになってる。敬遠してた理由のひとつに「きっと難解なんだろう」というのもあったんだけど、ストーリーはいたって簡単、それは『フルメタル・ジャケット』とも通じるところがあったな。後、セットや撮影でのアイデアなんかはエンターテイメントとしても楽しめる。


ある意味では、この年までキューブリックの作品を観ずにとっておいた自分を褒めてあげてもいいのかもしれない。30過ぎて衝撃的な作品に出会えるなんてめったにないだろうから。


とりあえず、『ロリータ』『2001年宇宙への旅』『バリー・リンドン』『シャイニング』を借りてみました。来週はキューブリック・ウィークとすることにしよう。