ビーバッポ

こうして日々インターネットに接続していると沢山の面白いサイト、面白い管理人さんに出会いますよね。僕自身そんなに毎日多くのサイトをチェックしているというわけじゃないんですけど、それでも「自分の型」みたいなものを確立して、そのひとにしか作れないようなサイトを作っているところは、惹き込まれてついつい見に行ってしまいます。


で、偶に疑問に思うんですよね。
この人たち、今こうやって自分のフィールドを作り上げてインターネットを楽しんでいるこの人たちは、最初一体どうやってインターネットの世界に入ってきたんだろうって。


PCを買って、インターネットに接続した初日にいきなり自分のサイトを立ち上げる、なんてことはないわけで、誰でも最初の一歩みたいなのがあるわけじゃないですか。


個人サイトのプロフィールなんかを見てると確かに「このサイトはお薦め」とか、「ここに影響されて自分のサイトを始めました」みたいな情報が載ってることは載ってる。だけど僕が知りたいのはそんなことじゃなくて、なんというか、皆がインターネットに接続して、最初に書き込んだ掲示板って何処なんだろうとか、最初にした書き込みってどんなものだったんだろうとか、そういう話なの。


例えば今は完全に自分の城としてサイトを持ってて、テキストサイトの重鎮!みたいに言われてる人が最初に誰かの掲示板にした書き込みってどんなのだろうなあって。それがわかれば凄く面白いのにな。


僕はね、今でも覚えてます。
最初に書き込んだ掲示板と、その内容。1999年の12月ですよ。


就職活動の為にパソコン買ってね、なんとなくインターネットに繋いでるうちに小さな個人音楽サイトに辿り着いて。今はもう閉鎖されちゃったサイトだけど、そこの掲示板に集まる人たちの音楽の趣味とか、管理人さんの人柄が好きで、何も書き込まないまま1ヶ月くらい見てたんです。


そうしたらある日、その掲示板に「スキャットマン・ジョン死んだらしいよ」っていう書き込みがあってね。びっくりして思わず「まじですか?」って。その1行だけ。あれが僕のインターネット掲示板デビューでした。


今考えりゃ「まじですか?」って味気ないにもほどがある書き込みですよね。
そんなものレスする前に自分で検索すりゃわかる話なんだけど、当時はそんな知識というか、発想すら無かった。僕のインターネットはそこの掲示板が全てっていう(あとは就職活動関係もですけど)、極端に閉鎖された状況だったことがわかります。


まあ、今でもこうしてサイトをやっていない殆どの人は似たようなネット生活を送っているのかな。定期的に見るところは皆決まってるらしいし。
スキャットマン・ジョン死んだらしいよ」っていう僕の掲示板デビューを後押ししてくれた書き込みにしても、今僕が同じことをするなら絶対ニュースソースにリンク入れますもんね。ニュースサイトなんて便利なものが増えても、案外草の根インターネットを支えているのはこういうローテクな人たちの集まりなんだろうな。


「まじですか?」とたった6文字入力するのにも凄くドキドキしたあの日から随分遠くまで来てしまいましたけど、願わくば今の僕のサイトが誰かにとって「まじですか?」と書き込めるような場所でありますように。